前回、褒めるというのは実は子供にとってよくない
という内容の記事を書きました。
では、なぜ褒めてはいけないのか?
それは、「褒められることの依存」してしまうからです。
確かに、褒められると人は嬉しくなり
同じことを行おうとします。それ以上に「もっと頑張ろう」とします。
一見、その人は、成長したかのように思います。
例にとって話をすると
勉強をしたことについて親が「えらい!自分で勉強してるじゃない!」と褒めたとしましょう。
すると、子供は
「やった!褒められた!もっと勉強するぞ!」
とやる気になると思います。
そして、「また褒められたい」と勉強をし始めます。
それのどこが悪いのか。
問題はこの後です。
その子供は「褒められること」が行動の原因になっているので
褒められることがなくなれば、勉強はしなくなってしまうのです。
「〇〇できたら△△をあげる」というようなこともこれに入ります。
「100点とったらゲームを買ってあげるね」
「勉強したら遊ばせてあげるね」
これも、一時的には子供を行動させることが可能ですが
目的が「ご褒美を貰うこと」
になっています。
なので私は
「リレーで優勝したら宿題なし!」
「縄跳び大会で優勝したら宿題なし!」
などのことは行いません。
宿題なし=ご褒美という設定もおかしいですが
リレー優勝=宿題なし
と同じ重さになるなんて、私は嫌なのです。
また
「褒める」という行為は
「能力がある人が能力のない人にする行い」
です。
いわば明確な「上下関係」が出来上がっているのです。
例えば新入社員に
「この仕事良くできたね!偉い!!」
とは言えますが、
上司に対して
「この仕事良くできてますね!偉いですね!」
とは言えないはずです。
そこには上下関係が存在しているのです。
しかし
私は、大切なのは「上下関係」→「信頼関係」だと思っています
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上下関係では、上がいなくなれば自分の価値観が揺らぎます。
上がいなくなれば自分を認めることができなくなってしまいます。
上に褒められるために行動し
上に褒められなければ自分の価値を確認できなくなる。
だから褒めてはいけないということです。
全ての子供がそうだとは言いません。
子供の幸せを考えた時、このような考え方もあるということです。
それを知っているのと、知らないのでは
対応が変わると私は思っています。