この記事は
facebookページに以前載せた記事です。
facebookページはブログとは違い、どんどん埋もれていってしまいます。
なので、今回、ブログに一部改変し、今の気持ちも書き足しながら再アップしていこうと思います。
これは、今のクラスではなく
以前のクラスの出来事です。
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この黒板を書く前日、私の学級でクラス会議が行われました。
私の学級では「クラス会議ボックス」が置かれていて、
そこに、クラスで話し合いたいことを書けば、
クラス会議が行われる仕組みがあります。(授業の関係上そんなにたくさんはできませんでしたが)
クラスよりハッピーにするための会議でもいいし
個人的な悩みを、みんなからいい案をもらいたいという内容でもいい。
クラスのみんなで解決したい。という内容を話し合える場所を作っています。
今回、久しぶりに「先生。クラス会議がしたいです」と言ってきた子が数名いました。
話を聞くと、
音楽の授業の授業態度があまり良くない。(音楽は専科の先生が行っています)
音楽祭のことを考えたら、もっと一生懸命やりたい。
だから会議を開きたい
と言うのです。
なので、なんとか翌日に時間を捻出して、クラス会議が開かれました。
やり方は
・教師は会議が終わるまでは一切口を出さない。
・机をすべて外に出し、椅子だけにして丸くなって座る。
・司会は提案者
・マイクを持っている人以外は話さない。
そして、ここが重要なポイントなのですが
・話し合いの中で今後どうしていくかの決定権は提案者にある。(例えば、レクで何をやりたいかという話し合いであれば、A案、B案などが出てくる。それを多数決で決めるのではなく、提案者がクラスのことを考え、何をするのかを決定する。その材料として多数決を取ってもいいけど、必ずしもその通りの案をやらなければいけないというわけではない。)
というものです。
話し合いは、なかなか盛り上がりました。
喋ってしまう人がいることを認識しながら、でも現状隣のこと話してしまう。
だったら、歌う時の配置を先生にお願いして変えてもらうべきだ
という案が主軸となって、どんな配置にしたらいいのかを話し合っていました。
ここで、注目すべきは、「自分はよく話をしてしまう」という子。
その子が、「自分は、周りがしっかりしている子に囲まれれば、注意してくれるし、周りを見て歌える」と主張していたことでした。
最終的に二つの案が出ました。
さて、ここからが伝えたいことです。
話しあいが「二つの案」の話に移ろうとした時
一人の女の子が提案しました。
この提案が、とても私の心に残っています。
「こんだけ話し合ったし、自分は喋っちゃうって思っている人もいる。だから、今までの並び順でも大丈夫じゃない?私は、みんながしっかりやろうって思えば、配置とか動かさなくてもできると思う」
ほ〜。なるほど。
素敵な案だな〜と私は見ていました。
そして、最終的に、配置を変える「A案」「B案」、配置を変えない「C案」の三つに分かれました。
提案者の二人は、悩みました。
多数決をすると、A案、B案がほぼ同数、
C案はたった2票
しかし、提案者二人の意見も割れました。
A案で行きたい子と
C案で行きたい子
多数決だったら、C案なんてものは廃止ですが
決定権は提案者にあります。
提案者の一人は、どうしてもクラスのみんなを一回信じて、同じ配置でもできることを確かめたい様子でした。
悩み悩んだ末、今答えを出すことはできないから
両方やってみて、より音楽がちゃんとできる方を選ぶという案に行き着きました。
自分のクラスながら、なかなかすごい話し合いをしているなと思います。
そして、話し合いが終わって、最後、先生が見ていた感想をちょろっと話すのですが
子供達にこんな話をしました。
「先生は、今のみんなを見ていたら、どの案でも成功すると思う」
なぜそうやって言えたのか。
それは、「選択肢」は目標達成の【手段】だからです。
これは山登りなどを例にとるとわかりやすいと思います。
「選択肢」とは山登りでいう「頂上までのルート」です。
どの選択肢も、しっかりとゴールを見据えていれば、頂上にたどり着きます。
その中には、険しい道のりもあれば、ロープーウェイみたいにすんなり行ける道もあるかもしれません。
しかし、必ず頂上につながっています。
だから、必ず頂上に行けます。
大切なのは、登る人が「この頂上を目指す」と決めることです。
「このメンバー全員で頂上を目指す」と決めたら、あとは選択肢はどれをとってもOKだと思います。
その決意をするために、「どの選択肢が一番いいか」を話し合うこともあるのです。
選んだ道が険しければ、チームワークや乗り越えた時の思い出も強くなるものです。
だからこそ私は、「この山に登る」と行き先を決め、必死に話し合う子どもたちは、必ず「音楽をより集中して、音楽祭を成功させる」という山の頂上には必ず立てると信じています。
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