この日
クラスで恐れていたことが起きてしまいました。
私はいつも
「クラスは先生のものじゃない。クラスは君たち自身で作っていくものだ」
というメッセージを送り続けています。
その結果
子供達は自分たちでクラスを大切にしようと思う気持ちが芽生え始め
自分たちで行動する子が増えてきました。
しかし
それと同時に必ず発生する問題があります。
それが
パレートの法則
またが「働きアリの法則」というものです。
働きアリってみなさん知っていますか?
その働きアリは、実は全員が働いているわけではありません。
働きアリのうち、よく働く2割のアリが8割の食料を集めてきます。
働きアリのうち、本当に働いているのは全体の8割で、残りの2割のアリはサボっている。
よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。
よく働いているアリ2割を間引くと、残りの8割の中の2割がよく働くアリになり、全体としてはまた2:6:2の分担になる。
よく働いているアリだけを集めても、一部がサボりはじめ、やはり2:6:2に分かれる。
サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、やはり2:6:2に分かれる。
全ての働きアリが本当に働き始めると、集合体は疲労やストレスが蓄積し、集団を維持することができない。(コンピューターシュミレーションより)
↑
これが、人間の社会にも当てはまると言われています。
私のクラスで
今、このパレートの法則が顕著になってきました。
つまり、
「クラスのためを思って本当に積極的に働く子」
「クラスのためを思って普通に働く子」
「全く働かない子」
が顕著になり始めました。
それはそれで仕方がなく
悪くはないのですが
人間社会でのパレートの法則を上手に成り立たせるためにはそのままにしておくだけではダメなのです。
なぜかというと
人間には感情があるから
クラスのために本気で動いている子が
「なんであの子はサボっているの?私はこんなにやっているのに」
という思いを持っていたり
あまりクラスのために働いていない子が
「ラッキー。全部みんながやってくれるわ〜。楽チン楽チン」
と思っていたりすると
クラスは崩壊に向かいます。
私のクラスで
たくさん動いている子が
「同じ係なのにあの子が全然やってくれません。」
という不満が出始めました。
ハッピーなクラスにしていくために、このパレートの法則を理解した上で一番気をつけなければいけないのは
感謝でクラスを満たすこと
だと私は思います。
クラスのために積極的に動いている子が
「クラスのために動いてよかった!」
って思えて
クラスのために動いていない子が
「あの子たちがいるから幸せになれている。ありがたい」
そう思えたら
うまく回っていきます。
そして、今はクラスのために動いていないけれど
その子たちがやる気を出して動き始めると
クラスの中の今活動している子が、少し動かないようになる。
そうやって、クラスが「感謝」を中心にぐるぐる回り始めるとクラスはハッピーに包まれる。