なぜ人は勉強するのでしょうか?
なぜ勉強をしなければならないのでしょうか?
これを読んでいる方の中には、そう思っている方も多いと思います。
私も学生時代、教育実習生として子供の前に立った時
「なぜ勉強しなければいけないの?」
その問いに答えることができなくて一度教員の道を諦めた経験があります。
詳しくはこちら
そして、世界一周を周り、今では自分の思いとして
勉強はなぜするのか?という答えをもち子供に伝えています。
そのことを伝える小説を書きました。
↓
私は、「ただ知識を暗記する」「ただ覚える」勉強はほとんど意味がないと思っています。
それは受験を突破するためのもの。
それはテストでいい点を取るだけのもの。
そんなもの将来全く役に立ちません。
江戸の徳川将軍の名前を全員言えたからって、給料は上がらないし、ビジネスができる訳でもない。
しかし、考え方次第で勉強はもっともっと大切な様々なことを教えてくれているのだと思います。
社会科で学ぶ「原因と結果の法則」
皆さんは「原因と結果の法則」という本をご存知でしょうか?
意識高い系と呼ばれる人や
自己啓発に精通している人はよくご存知かと思いますが
『原因と結果の法則』は、イギリス哲学者、ジェーム・ズアレンが1902年に書いた本です。
この本は聖書に次ぐベストセラーと言われるほど多くの人に読まれ、デール・カーネギーやアール・ナイチンゲール、オグ・マンディーノなどに影響を与えた自己啓発の源流と言われています。
一言でこの原因と結果の法則をまとめるとすると、「心のなかで生まれた「思い」が現実となって現れるよ」ということです。
これを社会の授業では、心にフォーカスするのではなくて、「結果」が起こったことには、全て原因が隠れている。
というように説明しました。
たとえば、鎌倉幕府が滅んだ理由を知っていますか?
それは、「御恩と奉公」という制度で家来と繋がったと勘違いしたからです。
御恩と奉公が分からない方のために、少しだけ社会の授業をします。
鎌倉幕府といえば、源頼朝が創った「武士中心の世の中」の始まりです。
その時、頼朝は家来をたくさん集めるため、そして、勢力を拡大するために「御恩と奉公」という関係を家来たちと築きました。
これは、どんな関係かというと
将軍が家来たちに先祖代々受け継がれた土地を支配する権利や、勢力を拡大して新しく手に入った土地を分け与える(ご恩)代わりに
家来たちは、将軍が「戦うぞ!」と声を上げれば、「いざ鎌倉!!!」と言って将軍のために死をも厭わず尽くす(奉公)関係を言います。
つまり、
この辺で頭が良い子は
あれ?これ、何かと似てない??と気付きましたが、何と似ているか分かりました??笑
もう少しつづけますね^ ^
そんな関係で繋がっている時に
大事件が起きます!!
「中国(元)が攻めてきた!!」
当然将軍は「家来たち!土地あげたんだから、働いて!さぁ、日本を守って!」となるわけです。
家来たちも「土地くれたし、ここで活躍したら新しい土地がもらえるぜ!!」と必死に応戦です!!
二度、中国は大群で攻めてきましたが、武士たちは必死に戦います。自分の家来を失ったり、家族を失った人もいるでしょう。
そして
やっとの事で鎌倉幕府は勝利しました!!!!
さぁここからが問題!!!
当然家来は「俺たちめっちゃ頑張ったから、頑張った分だけ土地をくれ!!」ですよね?
しかし
重大な事実が。。。。
相手は
中国
奪う土地が
無い笑
多分こんな会話があったのでしょう。
家来「殿!私たち頑張りました!褒美を!!!」
将軍「ん〜それがさ〜。相手は中国じゃん?土地、、、遠いじゃん?」
家来「え・・・・・じゃあ・・・」
将軍「うん♪今回はお給料なし♪ごめんね♡」
家来「・・・・・・は?」
家来「ふざけんな!!なんのために戦ったんだよ!こんだけお前のために頑張ったのに、そのご恩は何もなしか!!なんだそれ!もうやめてやる!!」
そうやって、家来の信頼が失われ、鎌倉幕府は倒れていくのでした。
さて、だいぶ歴史の授業が長かったですが
ここから、私たちが学べることはなんでしょうか?
いい国作ろう鎌倉幕府ですか?(現在は諸説あり)
源頼朝という名前ですか?
元寇という言葉ですか?
そんなもの大人になって使えません。
そうではなく
鎌倉幕府が滅んだ理由から、現代の生き方を学ぶことができます。
先ほど、鎌倉幕府の関係が何かに似ていると書きました。
そう。それは「会社」です。
将軍「土地あげるからおれのために働いてね」
家来「土地くれるから働きます!!」
↓
社長「お給料あげるから働いてね」
社員「お給料くれるから働きます」
ほら。
そこで原因と結果の法則です。
結果「滅んだ」
原因「信頼関係ではなく、お金や土地で繋がっていたのに、自分たちは繋がっていると勘違いしたから」
です。
ここで「そうか。信頼関係を築くためには、お金や物、権威だけではダメなんだ。そうするといずれ関係は崩れてしまうんだ」と学ぶことができたなら、とても素敵だなと思うのです。
そうやって「原因」「結果」には繋がりがあると分かった上で
「思考」「心」の話を黒板で紹介しました。
子供達が何をどう学んでくれたのか。
勉強はこうやって考えると楽しくなります。