少し前の経験になりますが
LINE@でご相談をいただいたので、メッセージを込めてブログに書かせていただきます。
みなさんは、人前で話したり、新しい友達を作ったりすることは得意ですか?
もしかしたら、多くの方は「苦手」と答えるかもしれません。
それもそのはず。
実は、95%の人が、「人前で話すのが苦手」と答えたという統計もあるくらいです。
(詳しくはこちらの記事をご覧ください↓)
www.nino2no.com
「恥ずかしさ」を克服した小学4年生の実話
私が数年前に受け持ったクラスで
「人前で喋るのにものすごく恥ずかしさを感じる」
「緊張して新しい友達が作れない」と悩んでいる子供がいました。
それを知ったのは、担任になった初日。
その子は、始業式後、新しく担任になった私に、無言で手紙を渡してきました。
そこには、お母さんからのメッセージが書かれていました。
詳しくは忘れてしまいましたが
うちの子は、シャイで新学期がいつも不安である。涙を流してしまうことがある。
発言が苦手で手があげられない。スピーチの日には休んでしまうことがある・・・
等々書かれていました。
しかし最後に、「今年は高学年の仲間入りをするから頑張りたいと言っているので、ご支援よろしくお願いします」
と綴られていました。
そこから、その子との「恥ずかしさ克服チャレンジ」が始まりました。
結果からいうと、その子は1年をかけてものすごく成長をすることができました。
自分から「はいはい!!」と手をあげるところまではいかないものの、算数などの答えがはっきりしているものはしっかり手をあげることができるし、グループでの話し合いでも、自分の考えを友達に伝えることができるようになりました。
そのためにその子に話をしたことや、私自身が勉強したことなどをお伝えします。
恥ずかしさの原因
①恥ずかしさは『自信』とは関係ない!
発言などができない人は「自分の回答に自信がないから発言できない」と思われがちなのですが
「恥ずかしさは『自信』とは関係がない」
ということがわかっています。
なので、いくら正しい答えを伝えたからといって発言できるようになるかどうかは無関係ということです。
では、恥ずかしさはどこからきているのでしょうか?
②恥ずかしさは「自意識過剰」からきている
「恥ずかしさ」は自分が周りからどう見られているのか、思われているのか、ということばかりを気にする「自意識過剰」から起こるのものだということがわかっています。
「この発言をしたら相手はどう思うだろうか?」
「間違ったら笑われるんじゃないか?」
「私が話すこと自体が周りの人に変な目で見られそう」
「注目されるのは怖い」
そんな風に、自分自身がどう思われているのだろうか?ということばかり気になってしまうと、途端に緊張が襲ってきてしまうのです。
恥ずかしさを克服するための方法
①相手に興味をもつ
恥ずかしさの原因は「自意識過剰」からきていると言いました。
これは、恥ずかしいことでも、いけないことでもありません。95%以上の人がやっている「癖」みたいなものです。
普段は周りの人のことを気にかけている人でも「緊張する場面」に出くわすと
相手のことを考えられなくなってしまうのです。
そんな時こそ、「相手に興味を持つ」ことを実践して見てください。
「この発言をしたら相手はどう思うだろうか?」
「間違ったら笑われるんじゃないか?」
「私が話すこと自体が周りの人に変な目で見られそう」
「注目されるのは怖い」
と自分の不安やダメなところばかりに関心を向けるのではなく、相手のことを本当に知りたい、相手の話を聞いてみたい、と真剣に思うことが、恥ずかしさ克服の大きな鍵です。
②誰もが、恥ずかしいと思う気持ちを持っていることを知ろう
「恥ずかしい」という気持ち。
あなただけが抱えているものではありません。
みんな同じように恥ずかしさを持っています。
そこに気付くだけでも、勇気は湧いてきます。
あなただけではありません。みんな持っている当たり前の感情の一つです。
③恥ずかしい感情は良いものでもあることを知ろう
はずかしいという感情はやっかいなものだと思われていますが
実は、悪いことばかりではないのです。
恥ずかしい感情は、演技ではできないので、あなたが本当の感情を見せていることを周囲に伝える働きをしてくれます。
つまり、恥ずかしいという感情は、あなたが信頼できる人物であることを周りに知らせてくれているのです。
カリフォルニア大学の研究によると、「恥ずかしい」というの感情は、向社会的な感情だということがわかっています。
また、以下のような実験結果もあります。
研究者で心理学者のダッチャー・ケルトナー氏は、被験者たちに、恥ずかしそうなジェスチャーや表情をしている人の写真を見せる実験を行いました。恥ずかしそうにしている人の写真と、自信たっぷりに見える人の写真を見せたところ、多くの被験者が、恥ずかしそうにしている人のほうが好感が持てると答えました。また、どちらかといえば、自信たっぷりに見える人よりも、恥ずかしそうにしている人と知り合いになりたいと答えています。
つまり、恥ずかしさを感じたり、顔が赤くなったりすることで、人から好感を持たれたり、対立を回避することができるということです。
どうですか?
「恥ずかしい感情」も悪くはないですよね??
④目標を設定しよう
実際の子供とも、密かに毎日目標設定をして、達成できたかを確認し合っていました。
例えば
「今日は1人以上に自分から『おはよう』話しかけよう」
「今日は1回は手をあげよう(でも当てない。手をあげることで素晴らしい!)」
なんていう簡単なものからはじめ、アイコンタクトで(できたね!すごい!)なんて確認しあったりしていました。
目標は、できるだけ「自分一人で完結するもの」が良いです。
例えば「5分以上会話をする」
という 目標にしてしまうと、途中で相手が話を切ってしまったり、相手の影響によって会話が途切れたりしてしまうので、成功体験になりにくいのです。
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