学校はいろんな人が同じ教室に存在します。
インターネットが普及し、通信速度が爆発的に上がることで
在宅ワークやリモートワークが普及し始めてきた現代において
リモートワークとは、従業員が会社に出社せず、自宅やコワーキングスペースなど、自由な場所で仕事をする働き方のことです。働き方改革の推進により、この制度を導入する企業も徐々に増えています。
全員が集まって一つの場所で同じことをする「学校」という形態が社会とマッチしなくなるという予感はしていますが、私は学校は学校で大切な気がしています。
学校が大切だと思う理由
なぜ学校が大切かと言うと、学校は「コミュニケーションを練習する場」として最適な場所だからです。
え?でも、将来リモートワークであまり人と関わらなくてもよくなったり
自分と合う人と好きなように仕事ができるようになるんでしょ?
だったらいらなくね?
という声が聞こえてきそうです。
確かに、ホリエモンも「学校不要論」を唱えています。
しかし、人間が生きていくためには必ず人間関係が必要になってきます。
必ず他人との関わりが必要になってきます。
生きていれば必ず他人との関わりが必要
一番深い「他人」との関わりは
夫婦生活です。
これは、人類が生存していくためには必要なことです。
では、結婚されている方にお聞きしますが
あなたはパートナーの人と出会った瞬間に、その人の性格、考え方、癖、思想、趣味その他諸々を知ることができて「あ〜!自分と合う人だ!結婚しよう!」と思って結婚しましたか?
そんなことはありませんよね?
出会って、友達になって、お互いのことをよく知って、お付き合いして、この人なら一生添い遂げられるかも?とか思って結婚したのですよね?
中には友達の段階で「合わない」と判断して候補から自然に外したり付き合ったとしてもお別れしたり結婚しても3人に1人は別れている現状です。
結婚したって他人は他人。完全に自分の感性と合う人間はいませんし、合わせることも大切です。
結婚だけではありません。
俺はコミュニケーションなんて必要ない!!
そう思っても必ず他人と関わるのです。
余談ですが、リモートワークは、作業は自由度がましますが、自分の思いを共有する部分ではかなり難易度が上がると言われています。そりゃ離れて話をしていたり、文字だけのやりとりになるので、実際はコミュニケーションスキルがすごく必要なことがあるのです。
学校で学べるコミュニケーションの最適な場面
このブログを書いている日、学校では最適なコミュニケーションの場に遭遇していました。それが「修学旅行の班決め、バスの座席決め、宿の部屋決め」です。
誰しもが楽しみにしているこの行事。
6年生最後の思い出づくり
好きな友達と一緒になりたい!!!
と皆必死です。(特に女の子)
私の学校は今年、秋に修学旅行に行きますが4月の段階から、子供たちから「班は何人?」「部屋は何人部屋?」と聞かれまくっていました笑
しかし!
全員が全員そんな風に一緒になれるわけではないのです!!!
普通に話し合いを行うと、だいたい以下のようになります。
意見の言える強い子がまず自分の意見を通し、意見を持っていない子の中でどうしようどうしようとなる。その後意見の強い子が仲介に入り解決する。
しかし、これだけではお互いコミュニケーションとして学びが薄いので、私は以下のことをよく子供に伝えています。
話し合いで育てたい3つの精神
①譲り合う精神
これは、特に意見の強い子に向けて伝えています。自分はいつも意見が通せてしまうのは良いと思います。しかし、人間関係をうまくいくためには
「今回自分の思い通りにさせてもらえたから、次回は譲るね」と言えた方が
周りとのコミュニケーションはうまくいくのではないかと思います。
②主張する精神
これは、特に意見を持っていない子、意見はあっても言えない子に向けて伝えています。こちらの方が最近は多いような傾向にあると思っています。
「今回は、譲るから、その代わり次回は思い通りにしたい」と主張できた方が、人生は幸せになれると思います。
たいていの場合、先に相手に与えまくっている人なので勇気を出して主張すれば、受け入れてくれる場合が多いと思います。
③感謝する精神
これは、どちらにも当てはまります。
物事がうまく着地できたということは、ほとんどの場合、誰かが妥協したり、譲ったり、我慢したりしているのです。
そこに気がついて感謝ができる。それを声に出せる、形にできることは、コミュニケーションを取る上で大切なのだと感じます。
その時に書いた黒板はこちら
ぶつかったり傷ついたりしてもいい
そして、ここが一番大切だと思うのですが、学校という場で意見が合わなくてぶつかったり、傷ついたりすることを経験するのも大切なことだと思います。
こんなことを言うと
「それならイジメも許容するんですか!なんて教師だ!」
なんて批判が来るんです笑
もちろん、イジメは許されることではありませんし、死にたくなるほど辛い思いをしていいはずはありません。
しかし、悩み、もがき、自分なりに考え乗り越えたり、「自分には合わない」とその場から離れたりする経験は将来に生きてくると私は思います。
それを親や先生が敢えて傷つけないように傷つけないように大事に大事に育ててしまうと、親無しでは生きていけないようになってしまう危険性もあります。
絶対的な安心の場を家庭で作り
学校で色んなコミュニケーションをチャレンジして失敗し、そこから学ぶ。
家庭に帰れば全て聞いてくれる。
そんな発射台のような場所が家庭であると素敵だなと思います。