最近、こんなご相談をいただきました。
今日はそこでアドバイスさせていただいたことをブログで公開します。
相談内容
ニノさんこんにちは。ご相談させてください。
私には4歳になる息子がいます。
その息子が、最近下の子に対してひどいことをするようになりました。
下の子が遊んでいるおもちゃを投げたり、叩いたり、突き飛ばしたり。
しかし、私が引き離して話をすると「悪いこと」だと分かっているようです。
しかし、何度言ってもその場の感情に任せてやってしまう様子です。
そんな息子にイライラしてしまい、ついつい怒鳴ってしまいます。
こんな時どうしたら良いでしょうか?アドバイスをお願いします。
筆者はこんな人
現役小学校教師。
大学を卒業後に1年間ボランティア世界一周の旅を経験。
教員になった後も心理学、行動科学を学び、大学や中学校でキャリア教育の講演を行ったり、週末を利用して保護者向けの教育講演会、子供向けのオンライン講演などを行っている。
開設したLINE@でお悩み相談を行い、多いときは1日100通以上の相談が寄せられる
①「分かっている」と「できる」は違うと理解しよう
インターネットを検索していたら、わかりやすい図が出ていたので活用させていただきます。
実は、物事には段階があり
「知らない」
↓
「知る」
↓
「やってみる」
↓
「分かる」
↓
「できる」
↓
「している」
という風に分かれています。
それぞれに、壁があり、それを乗り越えることで次のステップにいけるようなイメージを持っていただくと分かり易いと思います。
もしかすると、今回のお子さんのケースでは
やってはいけないと「知っている」
もしくは「分かっている」
という段階におり
それを「できる」までには到達していない可能性が高いと思います。
お子さんがダメなわけでも、できないわけでもありません。
イライラしてしまうかもしれませんが、子供は「できる」ようになるための途中だということを理解してあげてください。
②怒って分からせるより「正しい行動を繰り返させよう」
先ほどの図を見て欲しいのですが、もうすでに子供は
「叩くことはいけない」と知っています。
なので
何度同じことを言ったら分かるの!!!!!
と叱るのは意味がないこともお分かりになると思います。
ではどうしたら良いのかというと
「望ましい行動の手本をみせる」
「望ましい行動のヒントを促す」
ことです。
ここで大切なのは強制でやらせるのではなく、自力で課題を解決するためのサポートをすることです。
それを繰り返すことで、子供を成長させることができます。
③子供の自立を促す「チョイスの円」
子供がいうことを聞かなかったり、怒ったりした時には
「感情はコントロールが難しいが、行動はコントロールができる」
ということを伝えてあげてください。
その行動を促すためのツールの一つに
「チョイスの円」というものがあります。
これは、小さい子供にも有効ですが、発達障害や感情のコントロールが苦手なお子さんにも有効です。
円の中に、行動できることを視覚的に分かるように描き
子供にどの行動を取るかを選ばせることで、クールダウンと適切な行動を学ばせるという方法です。
例えば、
「10秒ゆっくり数える」「外にいく」というクールダウンの方法をチョイスできたり
「謝る」「やめてという」という相手との解決をチョイスできたり
さらに
「家族会議をする」などのチョイスもできるようになっています。
子供が興奮した時にその円を見せてどの行動をチョイスするかを子供自身に選ばせてあげることが大切だと思います。
参考にしたオススメの書籍はこちらです。他にも色々なケースが書かれています。
時間がある方は読んでみると良いかもしれません。
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