皆さんは「目的」と「目標」の違いを明確にできていますか?
実は、多くの人が理解できていません。
今回は、「目的と目標の違い」を明確にさせると
どのようなことが起きるかを具体的な事例をもとに説明して行きます。
部活動
学級経営
仕事
全てにおいて通じる話があると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
筆者はこんな人
現役小学校教師。
大学を卒業後に1年間ボランティア世界一周の旅を経験。
教員になった後も心理学、行動科学を学び、大学や中学校でキャリア教育の講演を行ったり、週末を利用して保護者向けの教育講演会、子供向けのオンライン講演などを行っている。
開設したLINE@でお悩み相談を行い、多いときは1日100通以上の相談が寄せられる。
目的と目標の違いとは?
まずは、目的と目標の違いを明確に説明します。
上の写真のように
「山登り」に例えるとわかりやすいと思います。
目的
目標を達成した後「どんな気分を味わっていたいか」「どんなものを得たいか」という最終到達地点
目標
その目的を達成するための具体的な到達の目印。
小さな目印もあれば、大きな目印もあれば、全く別の目印も設定できる。
詳しくは、以下のブログに書いてありますので
詳しく知りたい方は、下のブログをチェックしてみてください。
↓
目的と目標の違い。部活動や授業がとても活発になった目的目標会議。〜目的を明確にして目標を目指す〜 - 現役教師が小学生の子ども達に毎日送るハッピー黒板
今流行りの「ラグビー」で表すと
目的
「日本でラグビーをもっと流行らせる」
「俺たちがやってきた努力を証明する」
みたいなのが目的です。
その下に
目標
「W杯でベスト8に入る」
↓
「目の前の1戦に勝利する」
なんていう目標が現れます。
他のルートでいうと
「CMに5本出演する」
なんていう目標だってあるかもしれません。
(実際、リーチマイケルは「日本にラグビーを根付かせるために積極的にCMに出演したり雑誌の取材を受けたりしているそうです。)
目的と目標を明確にするとどうなるか?(具体的事例)
運動会のクラスの目的と目標
私の学校では、秋に運動会が行われます。
その運動会での「クラスの目的」を話あって、こう設定しました。
「一生忘れないような、最高の思い出になる運動会にする」
そのための目標はこちらです。
「学級対抗リレーで優勝する」
その目的達成、目標達成のために
2週間必死の練習が始まりました。
リレーの走順をあーでもないこーでもないと話し合い
休み時間を使ってバトンパスを必死に練習し
時間がない中、必死に練習をしました。
必死に練習した結果
そして、結果は・・・・
うちのクラス、全チーム失格
まさに珍事件です。
バトンパスの練習を何度も何度も行いましたが
同じコースで実際に走るタイミングがなく
「100m走った後のバトンパスをしていなかった」
↑
これがミスの原因。
バトンを渡すゾーン(テイクオーバーゾーン)を何人かが越えてバトンパスをしてしまいました。
着順だけで言えばは優勝でした。
しかし、クラスの全チームが失格となり
繰り上げで他のクラスのが優勝したのです。
運動会後のホームルーム
正直、私はどう話をしようか迷っていました。
一生懸命やったのは十分わかる。
しかし、優勝をミスで逃してしまった。
どんなことを話そう・・・
多分教室はどんよりした空気になっているに違いない
そこで、今回はあえて
「やっちゃったね〜〜!君たち〜」というような明るい感じで
話をしようと思いました。
しかし
予想通り、教室は少しどんよりしていました。
いや〜やっちゃったね〜!全チーム失格だったね〜!
少し明るめにこう話はじめました。
何人かの子は
「もう一回体育の時間にやらせてもらえない?」
「やっぱ、悔しい。」
「俺、勝ったと思ったもん。結果聞いた時泣きそうになった」
と残念さを隠しきれないでいました。
しかし、ある女の子の一言が
この空気を変えました。
でも・・・
目的は達成したことない?
一生思い出に残るリレーだったよね。
多分、一生話せるよ。
その言葉。
まさに真実だと思います。
目標の「リレー優勝」は出来なかったけれど
みんなで走り込んだ思い出や
運動会のお昼に全員集まって円陣を組んだことや
あんなに一生懸命やったけど、失敗しちゃって優勝逃した思い出は
「一生忘れないような、最高の思い出になる運動会にする」
という目的をしっかり果たしていたと思います。
目的と目標を明確にしたからこそ
言えたことだと思います。